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これ知ってた?ビジネスよろず屋ブログ

エステ個人事業主の税金 vol.2

確定申告のシーズンがやってきました。この季節になると申告最終日まで日がないことで頭を痛める個人事業主のかたは少なくないはず。今回は、消費税率の変更によるエステ個人事業主への影響と節税対策についてご紹介していきます。※2020年2月時点

消費税増税によるエステへの影響

近年、税金のなかで大きな変化があったものと言えば消費税でしょう。2019年10月1日に消費税は10%へ引き上げられました。消費税改正により、サロン経営にも大きな影響が出ています。なかでも混乱を招いているのが2019年10月1日に導入された「軽減税率制度」です。特定の商品の税率を標準税率である10%より低く設定するもので、複数税率とも呼ばれます。軽減税率の対象となるのは、「週2回以上発行される定期購読の新聞」と「酒類を除く飲食料品」、これらの税率はすべて8%と据え置きになります。酒類やイートイン、ケータリングは対象外です。
エステの場合、施術は10%でお客さまが購入し持ち帰る健康食品やハーブティーなどは食品とみなされるので8%です。カフェが併設されているサロンでは、テイクアウトで提供したものも税率8%になります。サプリメントでも医薬品、医薬部外品などは10%が課税されます。帳簿や請求書への記載方法にも変更があります。具体的には、軽減税率の対象となる項目がどれかわかるような記載を追加しなければいけません。

消費税の節税対策

消費税納付の方法は「原則課税」と「簡易課税」の2種類あり、事業者はより安くなる計算式を選ぶことができます。

〇原則課税

原則課税とは以下の計算式となり、何も届け出をしなければ原則課税で計算されます。計算式は以下になります。
原則課税=お客さまから受け取った消費税―経費として支払った消費税

〇簡易課税

簡易課税とは「お客さまから受け取った消費税」のみに着目する計算法です。業種ごとにみなし仕入れ率が設定されていますのでそれをもとに計算します。計算法は以下です。
簡易課税=お客さまから受け取った消費税―お客さまから受け取った消費税×みなし仕入れ率
業種ごとのみなし仕入れ率は以下になります。

第一種事業(卸売業)…90%
第二種事業(小売業)…80%
第三種事業(製造業等)…70%
第四種事業(その他の事業)…60%
第五種事業(サービス業等)…50%
第六種事業(不動産業)…40%

エステの場合は、施術などを提供する場合は第五種事業(サービス事業等)の50%が採用され、化粧品やサプリメントなどの店舗販売に関しては第二種事業(小売業)の80%が適用されます。簡易課税を選択する場合は「課税売上高が5000万円以下」「消費税簡易課税制度選択届出書の事前提出」の条件を満たす必要があります。

〇実際の計算で比較

原則課税と簡易課税のどちらが有利となるのか、それぞれの計算式に当てはめて検証してみました。実際は軽減税率制度などで細かく消費税を計算する必要がありますが、ここでは割愛します。あくまで目安としての内容をお伝えします。課税売上高が4000万円、課税仕入高が1500万円のエステサロンの場合で計算してみました。店販をおこなっていない場合として考えてみます。

・原則課税:4000万円×10%-1500万円×10%=250万円
・簡易課税:4000万円×10%-4000万円×10%×50%=200万円

簡易な計算になりますが、この場合だと簡易課税のほうが支払う税金は少なくなります。一方、経費が増える場合は原則課税のほうが税額が少なくなる可能性があります。例えば、大型の美容マシンを導入するなど、高額な設備投資をした場合です。ここでは2500万円の設備投資をした場合で計算してみます。

原則課税:4000万円×10%-2500万円×10%=150万円

あくまで一例ですが、大型の設備を導入する場合は簡易課税への切り替えを検討してみてもよいかもしれません。